症例ＤＢ【検索目次】 ；
処方ＤＢ【検索目次】
【方源】『経済総録』：
【異名】地黄飲子
【組成】熟地・干地・巴戟天・山茱萸・肉従蓉・附子・石斛・
五味子・肉桂・茯苓 4 麦門冬・遠志・菖蒲 2
【主治】失音、中風。舌が強ばってものを言えず、足が萎えて歩け ぬ者。また産後の精神錯乱。
【臨床挙例】 （１）失音 『校注婦人良方』：
ある婦人が忽然として喋られなくなり半年になる。
諸薬に応えず、両尺脈は浮数であった。
先ず六味丸料＋肉桂を数剤与えて少し良くなった。
その後、地黄飲子３０剤を続けて癒えた。
（２）神経衰弱 『浙江中医雑誌』（1982; 3:125 ）：
沈某、男、４５歳。長い間 神経を酷使して心悸不寧、頭暈、
腰酸軟、失眠となり、毎晩 睡眠薬を飲むようになった。
その後も病状はどんどん悪くなり、精神恍惚、記憶力衰退、
耳鳴り、心煩、畏冷、夜尿頻繁で小便は澄んでいる。
面が熱く、舌質は紅、苔は薄く、脈は細弱でやや数。
これは腎陰虧虚・陰損及陽・陰陽の平衡失調・心腎失交の症である。
生地・熟地・肉従蓉15 山茱萸・石斛・麦門冬・巴戟天・柏子仁10五味子 8 肉桂粉（呑）・附子・遠志・石菖 5 茯苓30 竜眼肉３枚
５剤で好転があったので加減して更に５０剤続けて癒えた。