通水と中薬による輸卵管不通の治療

405/406   GFB02043  養生堂            通水と中薬による輸卵管不通の治療
(13)   95/08/06 09:29

成人の夫婦が結婚して三年以上経っても妊娠しなければ不妊症という。
ここ数年間の本院の婦人科で診た不妊症の患者 110例中、
50例にある程度の輸卵管不通による不妊が認められた。
中西医結合の治療によって満足な結果が得られたので以下に報告します。

(1)輸卵管通水治療:  省略

(2)中薬治療:一般には輸卵管通水治療を受けると同時に中薬湯剤を
服用してもらい、月経の初日から二週間続けます。
これを三ヵ月間続けて一療程とします。
50例の輸卵管不通で不妊となったと思われる患者さんの中で、
最も多かったのは肝鬱気滞・気滞血*於を特徴とする臨床表現で、
調肝理気・活血化*於・温経散寒法を採用してかなり良い結果が得られました。

調肝理気湯<百霊婦科>加減:
 当帰・赤芍・牡丹皮・川楝子・木通・桃仁20 香附子・白朮・柴胡・瓜呂・牛膝15
 茯苓11 丹参25g

若し乳房脹痛すれば+穿山甲・青皮
若し小腹畏寒すれば+肉桂・炮姜・小茴香
若し胸脇脹痛すれば+鬱金・延胡索
若し輸卵管に浮腫みがあれば+猪苓・車前子
若し付属器官に肥厚があれば+蒲公英・金銀花・敗醤根

月経期で盆腔充血時にこれらの活血化*於薬を服用すると薬物吸収が良い。
月経後も続けて服用すれば排卵前に輸卵管が通り、都合がよい。

                 (中国中医薬報 1995.6.16.より)