��203/203   GFB02043  養生堂            少林寺から
(11)   93/07/26 16:41

「硬気功」や「少林寺」の武術の練習中に遭遇する怪我に対する傷科の処方や、
戦闘用の行軍薬を調べていて用薬上、参考になる点が有るように思いました。

（１）練功暢通気血方（山薬・黄耆・生地・熟地・白朮・当帰・陳皮・木香
　　　　　　　　　　・瓜呂仁・生甘草・小茴香・沈香）

　　　　　主治：可舒気血、横順左右、上下暢通。

これは毎練功前に服用して気功の効果をより一層高めるためのものです。
基礎体力アップや日常の保健的な目的でも使えるオールマイティな
良い処方だと思います。
糖尿病やアトピー性皮膚炎などの慢性病や貧血症にも使えそうな・・・・・

（２）練功舒筋丹（当帰・紅花・赤芍・木香・防風・舒筋草・木瓜・牛膝・小茴香
　　　　　　　　　・白止・陳皮）　　　　　　　　＊

　　　　　主治：練武功所致的腰酸腿痛、筋傷気滞、四肢拘攣、全身不適等

リューマチや風湿病というような恐いのではなく、一般的な転んだとか
挫いたとかがきっかけで、それからずーっと腰膝が痛いような人にどうか・・・・・
越婢加朮や桂枝加朮附、意苡仁湯はどうも・・・いただけないし。
　　＊舒筋草については２番会議室にＵＰします。

（３）少林武打損傷主方（三稜・莪朮・赤芍・血蝎・当帰・木香・烏薬・青皮
　　　　　　　　　　　・桃仁・延胡索・蘇木・紅花・骨砕補）

事故の骨折やムチウチ症、一般の打撲傷、打ち身、捻挫、内出血、子宮筋腫、
舌を噛んだとか等々にどうか・・・・

（４）少林行軍散（夏天用）（霍香・枳殻・桔梗・胖大海・山査子・神麹・陳皮
　　　　　　　　　　　　　・生甘草・半夏・木香・牛黄・干姜・安息香）

　　　　　主治：口干舌燥、口瘡、喉腫咽痛、不思飲食、悪心嘔吐、胸悶吃逆、
　　　　　　　　眩暈昏倒、不省人事、牙関緊閉等。

霍乱や食あたり、暑気あたり、労働者の口渇、ゴルフやスポーツ時の水分補給に
スポーツドリンク等としてはどうか・・・・・
なかでも牛黄が入っているのは意味深、朦朧状態をキリリと引き締めてくれるのでは？


現在認定されている漢方薬の処方数が少なくて、いつも転用やら応用やらの
間に合わせしか許されないのが歯痒くてなりません。
＜傷寒論＞的ではなく、そのものズバリの「万病回春」的な処方が望まれてなりません