448/448   GFB02043  養生堂            小児泄瀉の肛門診断
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四川省遂寧市の中医院、唐成徳主任医師は年齢80歳を越え、
豊富な臨床経験の持ち主です。
経典理論に通じ、各家の精華を採り、数十年の臨床に於いて
中医小児科の診治法中で察肛法を創始して、
三才以下の小児の泄瀉を高いレベルで診断している。

肛門は下焦にあり、腎の主る所である。
肛門周囲の色・津・潤燥・温度などの変化及び
病的排泄物の色・質・量を観察して小児泄瀉の
病因と属性を判断し、病情を分析することが出来る。

１．肛門の色から寒熱を知る：
　　肛門の周囲が紅色なら湿熱の下注である。
　　側まで紅色なら熱邪が盛んで尚も腸道を灼焼し、
　　泄便に従って肛門を焼いている症である。
　　若し肛門の周囲の色が斑点状に赤いなら熱入血分であり、
　　血中の灼熱が陰液を焼き、熱が血絡に従って外へ抜ける症である。
　　若し肛門の周囲の色が淡く、紅くないなら腸道の虚寒で、
　　寒邪が凝滞して散じない症である。

２．肛門の潤燥から津液の有無を知る：
　　肛門の周囲の潤燥の程度から体内津液の多少が分かり、虚実を区別できる。
　　若し肛門周囲が鮮紅色で腫脹し、灼熱しておれば実証である。
　　若し肛門周囲が乾燥して紅く、肛周が乾いて萎縮して小さければ
　　高熱で汗をかき、泄瀉もあって津液が内に消耗したために
　　局部も濡潤を失った陰虚の証である。
　　若し肛門周囲が湿潤して紅くなく、淡色なら気（陽）虚、
　　重病で長引いた後の正虚で陰寒が聚結した陽虚である。

３．肛門の温度で虚実を知る：
　　患児の肛門周囲の冷熱の感覚で疾病の陰陽属性・症候の虚実を知り、
　　泄瀉に対する用薬の増減を指導できる。
　　若し肛門周囲が冷えて湿潤して色が淡ければ寒証である。
　　若し肛門周囲が熱く、荒れていて紅色なら熱盛津虧・陰液枯渇の症である。

　　　　　　　　　　　　　　　（中国中医薬報　1994.11.21. より）